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2004年12月 3日

アメリカ就職活動日記 その10:ボストンキャリアフォーラム(1日目午後)

さて、午後のA社の面接。ブースに行って「XXさんと電話でお話しして本日伺うことになりました」と伝えると、「じゃ奥の面接ブースに行ってください」と言われる。

『奥』とは、一般会場として開放されてない領域で、ここは白い布切れで間仕切りした小さな空間がズラーっと並んでる。1個1個の空間が、各社の面接ブースとなってるのだ。前年度フォーラムに参加した友人によると、この「奥の面接ブース」に呼ばれるというのは、それなりに順調に進んでる証らしい。

そうか、部門長クラスの人から電話もらって1時間近く話したから、ある程度話はついてんのかな、なんて思いながら、白い布切れの中に入っていく。

蚊帳の中は、机が1つと椅子が3つ置かれてるだけで、それでもう精一杯という感じの狭さ。

初めに向かい側に座ったのは、私が希望してる部門の副部長。気さくなアメリカ人で、和やかに会話する。スモールトークを交わした後いきなり、「今夜、夕食会を開くのだけど、来られるかい?」と誘われた。

夕食会!

この『夕食会』というのは、前年度参加者に言わせると、かなり成功に近づいた鍵のようなもので、まずOffice Visitに呼ばれることは間違いないという。2つ返事で承諾する。あとは「何か質問は?」になったので、ひたすら質問というか雑談を続ける。

さらにもう1人の人と白い布切れの中で面接し、いよいよ真打ち登場。あんまりしゃべらないはずの本部長である。その前知識はここに証明された。ほんとにしゃべらない。特に私が回答してる間は、相づちの声も身振りもなく、埴輪のように鎮座してる。こりゃ確かに、相づち得意のアメリカ人ばかりに慣れた身としては、意外すぎてビビる。あと、ヘンな間が空く。人が話した後、

「Good, ...............」

次の句がいつ出てくるのか、冷や冷やしてしまう。

『次の句が出てくるか冷や冷や』というので思い出したが、私が中学だか高校生のころ、村上龍がホスト役のトーク番組「Ryu's Bar」とかいうのがあった。村上龍が聞き下手なのか話し下手なのか、すぐにトークの間が空いてしまう。で、すぐに気まずい沈黙が流れる。それを破るべく、村上氏またはゲストが手元のグラスをしゃにむに揺さぶり、氷のカラカラ・・・という音が虚しく響く。あれが子供ながらに冷や冷やして、でまたそれがスリリングだったりして、興味深く観てたものだ。

閑話休題。やたらと間の空くアメリカ版Mr.ムラカミ(仮にそう呼ぶとしよう)だが、私が質問したうちのひとつにだけはやたらと息巻いて話してくれた。それに対して私も、いやこう思うんですけどみたいにやり返すと、またまくし立ててくる。結構盛り上がってやり合ってしまい、まずい、言い過ぎたかなと思ったけど、「タフな質問だな」とかいってニヤニヤうれしそうにしてたので、ほっとする。

どうやら、Mr.ムラカミらアメリカ人社員らがボストンに来たのは、自部門の採用がメインというよりは、A社に応募してくる学生の英語力の判定員としてらしい。なので、A社の面接をある程度パスした学生は、この人たちと会話して英語力を見られるみたい。私の場合はまさにその部門を希望してたこともあって、直属の人と面接できてラッキーな運びになったけど、突然英語力ってだけでMr.ムラカミと当たった学生は、ビビるだろうなぁ。

そして、5時のB社面接に向かった。今度もやはり、白い布地で区切られた裏ブースに案内される。しばらく待ってると、日本人の青年と中年がやってきた。両方ともアメリカ勤務だと自己紹介してくれる。特に中年男性の方は、自分はつい最近日本から転部なったと話してくれる。「米国勤務の日本人は若手ばかりでね、仕事はできるのに見た目だけで舐められるというか・・・私みたいな年寄りがいると重みが出るとでもいうのかね、それで送られてきたんだよ」

そこで私もすかさず

「年寄りだなんて、とんでもございません。重鎮として大変な役目を司ってるんですね」

くらいのオベンチャラをたてまつろうかと口を開いたところ、何をとち狂ったか、

「あ、漬物石ってことですか」

とうっかり言ってしまった。

「すすみません、重鎮という意味合いでして」と言い直すも、すでに遅し。青年のほうは「きみ何てコトを・・!」とたしなめにかかるし、中年の方は「いやいや、腹も出てきて実際重くなったし、うまいこと言うねキミ」とかいって爆笑。全然面接の雰囲気じゃない。

そんな風に出だしでズッコケちゃったので、あとはもう雑談状態。和やかに楽しく話し合ってたら、中年の方が時計を見て、「タイムアップなんだけど、このあと夕食会やるから、そっちの方でもっとお話ししましょう。来られる?」と言った。

おお、夕食会!うれしいのだけどすでにA社から誘われてるし・・・。時間を聞いてみると、まったく同じ時間。でもまったく違う場所でやるっぽい。こりゃ無理だ。

「すみません、実は他社からのお誘いをすでに受けてしまいまして」

そう申し上げた途端、なんかガラリと態度が変わった。「え、来られないの?じゃ今後の話をどうやってすりゃいいかね」明日に変更できませんかと聞いてみるが、「明日は明日の枠があるから」となんか冷たい。で結局、「じゃメールで連絡するから」ということになり、私もすみませんを連発して出てくる。

あんなに和やかにいい感じで進んでたのに、あの掌返しはなんだろう。どこの夕食会にツラ出すかで、真剣度合いを測ってるのだろうか?もしそうだとしたら・・・・。

過ぎたことをクヨクヨしても仕方ないから、忘れるようにして、A社の夕食会に向かった。

夕食会は立食パーティ形式だった。アメリカ勤務の社員もいれば日本勤務の方もいる。日本人社員もいれば外人社員もいる。和洋折衷で非常にいい感じ。

学生の方も多様で、なんと日本の学生なのに、はるばる日本からボストンまで来たというツワモノもいた。曰く、4月から就職活動して他から内定も出てたんだけど、納得いかなかったのでこうして第1希望の会社を受けなおしに来てるという。すごい。くよくよ悩んで乗り気じゃない会社に行くよりは、こうやって外国に来てでも第1希望をやり直す方のっていさぎよい。ていうか、たしかこのボストンキャリアフォーラムって留学生対象だったと聞いてたけど、こういう飛び込み例外もありなんだな。

他の学生と話してみると、同業界他社としてB社やD社を受けてる子がいた。そしてなんと、夕食会を断ったがゆえにB社D社から掌返しの態度を受けたという話も聞いた。その話をもっと早くに聞いていたら、適当なウソをついて遅れて参加しますからとか言えたのに。ときすでに遅し。まぁそういうカラーの社風なら、そもそも合わなかったのかもとあきらめるしかない。

時間は9時くらいだったけど、久しぶりに1日中ヒールで歩き回ったせいか、激しく疲れる。さっさと戻って眠ることにする。

2004年12月 3日 金 14:26 | トラックバック (0) | このネタをtwitterでつぶやく

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コメント

ブログ読ませていただきました~
私は、今週末に迫っているボストンキャリアフォーラムに行くものなんですが、外資系の会社は受けましたか?

投稿者 アップル : 2008年10月29日 水 07:32

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